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『花・蒸気・隔たり』 河野道代

¥3,600 税込

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河野道代 著/panta rhei刊
最深の詩的課題、形象と言語との「ねじれ」という領域に踏み込む圧倒的な詩集。
富岡多恵子氏 評「たとえていえば水面のさざ波の美しさ、金属の表面のかがやきを詠じるのでなく、液体内部、固体内部の質感に詩を受けとり言葉にしようとされる。さざ波の美の流儀は近代詩、現代詩で使いつくされて、ひとはそれになじんできたが、この詩集は、これまでとは別種の詩の科学が未知の詩情の出現を感じさせる。」(読売新聞2010.2.1)



詩人。福岡県生れ。その詩作品は、メタフィジックスと音楽美とが一体化した稀有な完成度をもつ。
1977年刊の第一詩集『銅版風景』は高い評価をもって迎えられ、その後、1986年に詩誌「るしおる」に発表された連作「回想と現身 そのほか」が安東次男に絶賛された。
現代詩壇の、韻律や修辞の追究に詩の本質を求めることなく、時流を追う皮相な現代性に重きをなす趨勢から、決定的な距離をとっている。「回想と現身」をふくむ詩集『spira mirabilis』(1993)は、ある賞の授賞決定の報を受けたが、辞退。
彫刻家・若林奮の慫慂により、詩画集『花(静止しつつある夢の組織』を共同制作して、1998年に7部刊行(のちに普及版も刊行されたが、現在絶版)。2000年に東京のギャラリー池田美術で展示が行われた。
若林の死後、追悼の意を込めてその彫刻やドローイングをモチーフに、『花・蒸気・隔たり』を panta rhei より刊行。言語芸術と造形芸術との間に新しい詩的次元を創出した(2009年度読売文学賞受賞)。
2012年刊行の散文集『時の光』は、窓辺で小さな生命と向き合う中、透徹した視線と繊細で精緻極まりない日本語とによって書かれた「詩的黙示録」である。
2017年よりエッセイや評論を小冊子に収める panta rhei 叢書を創刊し、『詩史の形成』『凧』『孤立する存在』『山鳥の味』『詩の慄き』などを刊行中。
2022年、詩集『思惟とあらわれ』を panta rhei より刊行。
2023年、詩集『調和の幻想』を panta rhei より刊行。

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